「不本意な反応から自由になる」○○から自由になるシリーズ(1・後半)

オンラインで対話しながらひとつのテーマを探求していくスタイルが「新しい可能性の扉を開いた!」と大好評だった「私と問いとの対話」。「○○から自由になるシリーズ」として、毎回ワンテーマで実施していくことになりました。前回に引き続き、今回も録画を後日視聴した様子をレポートします。(後半)

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「不本意な反応から自由になる」○○から自由になるシリーズ(1・前半)

古い世界にいた自分に共感し、新しい世界に生きる自分の可能性に触れる

「ふたつの世界を明確に区別してください。気をつけてほしいのは、その古い思い込んだ自分がだめだとか悪いというという風にしてほしくない、という点です。それは、みんなが小さい時にしている体験なんです。例えば、だれかが怒ったら自分のせいだ、って小さいときみんな思っていたし、自分には価値がない、ってみんな小さい時に思っていたと思う。だけど、小さくて自分に力がない時に『こうなんだ』と決めた世界を、ずっと持って生きなくてもいいんだよ、という。今や大人で、区別ができて、本来自分はそれはどんな世界なのかということを自分で決めて、創り出すことができる。その対比だけを明確にしてきてほしい。」

グループワークの間、ファシリテーターふたりの話題は、子育てに関することに展開していきました。

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社会の中で、子どもの体験に対して共感がない、と話すみいちゃん。

「子どもは分離の世界に生まれて怖いわけだよね。でも、誰もそれを言ってくれない。『ママが怒ったら怖いよね』って周りの大人が一言言ってあげたらその子の世界は変わるよね。」

子どもは感情の扱い方を学ばず、放置されて感情を麻痺させていくしかない、と続けます。

「感情がないと判断ができない。だから、知的ではあっても知性は育たないんだよね。知的に技術を生み出せるけど、使い方を間違ってしまう。核を開発したら原爆になってしまうように。」

「反応」をどう扱うか?

グループでの対話を終えて、メンバーが戻ってきました。

「反応の扱い方は、どっちの世界に自分がいるのか、という起点をマネージすること」と語るみいちゃん。
「自分が実際に新しい世界観にい続けることができるかどうか、自信がありません。」と話す参加メンバーに対し、次のように語りました。

「始めは、反応が起きた時に気づいて、あ、また古い世界にいたんだ、と気づくだけでいいです。
そして、新しい世界にいたいなら、その体験を積んでいくだけ。反応が起きている時に、自分で『今わたしはここから聞こう』という風に、意識を発動して切り返す必要があります。うまくできるかより、やってみようとすることがだいじ。」

「とにかく最初はトライ。反応するときは反応して、で、『相変わらず古い世界にいるな、ハイ次』って。後悔しないで、ぜったい反省しないで。」

実際に反応が起きたとき、どのように扱ったらいいか…参加メンバーも、それぞれの「反応が起きた体験」を思い出し、その扱い方について考えている様子が伝わってきます。

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自分の反応も、相手の反応も受容する

「世界は危険。自己表現したら自分が脅かされる」という世界を持っている、と語るAさん。

「何の意図もなく話していたら、相手が激昂した。そこに巻き込まれて『もう絶対言わない』と反応してしまった。」(Aさん)

「Aさんが好きに表現して、相手も怒りを自由に表現した。そこにいい悪いはある?」(みいちゃん)

「わたしの中にはあるんです。『自分の中の感情をぶつけるなんて失礼だ』って」(Aさん)

「どこからか、『ぶつけられた』という被害者になったよね。Aさんの創っている世界は『自由な自己表現』という世界。その世界に生きて、そこから発言したら、みんなも自由な自己表現の世界に住むの。相手の自己表現が気に入らない、って言ったら、それは自由な自己表現の世界にはいない。自分が自己表現した、相手がそれに激昂する、それを、『そうなんだね』と受け止める。怒ってるんだね、って。何を怒っているの?って好奇心を持てたら、自由な自己表現の世界に立てるよね。」(みいちゃん)

お互いの世界から歩み寄る

グループワーク中に反応が起きて…というシェアをしてくれたBさん。友人でもある、同じグループのCさんについて、

「ぼくの中に『世界は戦いだ』がある。Cくんが向かってきてくれない感じに反応しています」

と語ります。

対するCさんは

「その土俵には乗りたくない、という気持ちがある。でも同時に、ずっと一緒にいるのに、なんでこうなのかな、と…」

二人の言葉に対し、みいちゃんは

「Bさんは、戦いたいんじゃなくてつながりたくて、そのつながり方の方法として『戦い』を選んでいるんだと思う。だから、向かってきてくれないCさんに寂しさを感じている」

「Cさんは、『世界は不確実で怖い』から、対象から離れて傍観して分かろうとする戦略。でもそれだと人間のことは分からない」

と指摘します。そうすることで、お互いに「分離」を体験しなくてはならなくなっている、と。

「BさんはCさんに、戦うんじゃなくて近づいたらいいよ、『遊ぼうよー』って。そしてCさんはBさんから学んだらいい。『戦わずにいられない人』はどういう人なのかって。実感をもって。」

思い込みを外して見えてくるもの

「コントロールされるのが怖い。」というDさん。「コントロールを外してみたら何が見える?」との問いに首をかしげます。

「どんな時にコントロールを感じる?」という問いに対し、

「たとえば、わたしが予定を入れていたことについて、『そのせいでぼくが予定をずらした』と言われることに、コントロールを感じます」

「それをコントロールだと取らなかったら、『へーそうなんだごめん、予定ずらしてくれてありがとうー』以上、だよね(笑)」

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「そんな可愛いこと言えません…笑」

『君が予定を入れたからぼくがずらさなくちゃならなくなった』という言葉について、承認のニーズを感じる、とみいちゃん。

「へえ、そうなんだー。予定ずらしてくれてありがとうねー」以上、で、終わりです。でも、承認をコントロールに使えると思っているから、承認したくないんだよね。『世界はコントロールだ』だから、そう思うよね…でも、本当は、コントロールかどうか区別することに相当疲れているはず。コントロールを外すということをやってみるのを、本当にお勧めします」
ここでタイムアップ。グループ毎にチェックアウトをして終了となりました。

視聴を終えて・次回の内容

ほとんど自動的に起こり、制御不能のようにも見えていた「反応」は、制御すべき悪者なのではなく、わたしが本当に望む新しい世界を教えてくれるメッセンジャーだということ。そして、反応が伝えてくれるメッセージに気づき、少しずつ、新しい世界での体験を積んでいくことが、「反応から自由になる」ということなのだ、ということを、この場を通じてつかむことができました。

ラッキーなことに(笑)、反応は一日にいくつもいくつも起きています。実践しがいがあって、本当に面白い。好奇心をもってどんどん体験していきたいな、と、今思っています。

次回は、「人生の自作自演ドラマから自由になる」。

今回見てきたような古い世界では、わたしたちは「自分でどうありたいか」というより「役柄」にはまっています。その、「この古い世界に生きている以上これじゃないといけないよね」という役割を、見つけて、放していく…次回はそんな回になるようです。

今日、自分自身でも探求しながら、反応が起きている自分の中には「結局非力な自分」という自己像があるのを感じていました。これがもしかしたら「自作自演ドラマ」なのかもしれない…次回の探求が楽しみです。

筆者:八田吏(CCCファシリテーター養成講座プロコース3期修了生)

○○から自由になるシリーズ

【○○から自由になるコミュニティ・ラーニング】は以下の日程で開催する予定です。

テーマは毎回変わりますが、日々充足して生きることに直結する、学校では教えてくれないテクノロジーをシンプルに、誰でもできるように、日々実践できるような内容でご提供します^^。

また、参加された方、録画動画を視聴された方は、録画視聴した後の感想や、参加後に体験した事のシェア、湧いてきた質問などを共有しながら共に気づきを深めていくことを意図したFacebook非公開グループに参加が可能です。

連続で参加できない場合でも反復と刷り込みと小さな実践を日々重ねていくことをサポートできるように、グループ内で由佐が様々な質問や体験のシェアに答えていきます。

第1回目:5/25(火) 「不本意な反応」
第2回目:6/14(火) 「人生の自作自演ドラマ」
第3回目:7/5(火) 「人生を縛る『お金』という概念」
第4回目:8/11(木・祝) 「何だか分からない罪悪感という感覚」
第5回目:9/28(水) 未定
第6回目:10/26(水) 未定
第7回目:11/22(火) 未定
第8回目:12/13(火) 未定

※過去動画は最新でオープンになっている回の申し込みページから購入が可能です。

※時間は各回20時〜22時半を予定。全てオンラインでの開催。

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